卒業生の皆さん、お元気ですか。先月は母校のeスポーツスタジオについてお伝えしました。今月は、もっと驚く話があります。デジタル大臣が、母校の授業で講演してくださいました。
2025年8月4日、平将明デジタル大臣が東京情報大学の授業にリモート登壇。テーマは「AI・サイバーセキュリティ」。同日、文部科学大臣からもメッセージが届いた。
1日に大臣2人から注目される大学。
なぜ情報大なのか。── その答えを、今月は紐解いていきます。
1. デジタル大臣が母校で講演してくださった
「今、世界はこんなことになっている!」
2025年8月4日、東京情報大学の授業「総合情報学概論」に、特別ゲストが登場しました。
平将明デジタル大臣。
演題は「今、世界はこんなことになっている! ~デジタル・AI・サイバーセキュリティ編~」。
約45分の講演で、AI、ブロックチェーン、規制のあり方についてお話しくださり、その後は学生との活発な質疑応答も行われました。日本のデジタル政策のトップが、情報大の学生に直接語りかけてくださったのです。
しかも、大臣は2人
同日、阿部俊子文部科学大臣(看護師有資格者)からも、看護学科の学生に向けて「看護DX人材育成」のメッセージが届いています。
地域医療の充実が重要な課題とされる中で、地域における医療DX活用の必要性が高まっています。今後、東京情報大学における看護DX人材育成と地域貢献の取組が、地方公共団体と連携し、次世代の情報化社会に向けて、地域医療の充実に貢献することができる看護師育成につながることを期待します。
── 阿部俊子 文部科学大臣
1日に2人の大臣から注目される大学。なかなかないですよね。
なぜ情報大なのか
平大臣は2025年7月、内閣官房に新設された国家サイバー統括室のサイバー安全保障担当に就任しています。つまり、日本のサイバーセキュリティの最高責任者です。
その大臣が、講演先に選んでくださったのが東京情報大学。
サイバーセキュリティ分野で地道に取り組んできたことが、こうした機会につながったのかもしれません。
2. なぜ情報大なのか ── サイバーセキュリティの実力
高校生にサイバーセキュリティを教える大学
ICC TOKYO 2025(International Cybersecurity Challenge Tokyo 2025)。内閣官房国家サイバー統括室及びインターナショナル・サイバーセキュリティ・チャレンジ日本開催準備委員会が主催する国際イベントです。
2025年11月、ここで東京情報大学の教員3名(花田教授、早稲田准教授、石田特別研究員)が、高校生30名にマルウェア解析体験を指導しました。
高校生にマルウェア解析を教えるという、貴重な機会でした。
この講義の様子はYouTubeでも動画公開されています。
千葉県警から感謝状
2024年9月、千葉県警察から感謝状が贈られました。
受賞者は学生2名(李小姫さん・藤村愛斗さん)と森口准教授。SNS安全教育の活動が評価されたものです。
学生が警察と連携して、地域のサイバー安全に貢献している。教科書の上だけではなく、現場でも活動しているということです。
2026年に入ってからも止まらない
| 活動 | 日付 |
|---|---|
| サイバーボランティア・CTF大会参加 | 2026年2月1日 |
| サイバーセキュリティ研修参加 | 2026年2月16日 |
CTF(Capture The Flag)はサイバーセキュリティの技術を競うハッキングコンテスト。情報大の学生は、こうした実践の場に積極的に飛び込んでいます。
3. 学生の研究も活発 ── 情報処理学会で9名が発表
松山での発表
2026年3月6日〜8日、松山大学で開催された「情報処理学会 第88回全国大会」。
大会テーマは「安心安全なデジタル社会の実現」。── デジタル大臣がお話しされたテーマと重なります。
この全国大会に、東京情報大学から9名の学生が研究発表を行いました。
9名中6名がセキュリティ研究室
注目すべきは、9名中6名が岸本頼紀研究室(セキュリティ・デジタルフォレンジック)の学生であること。そして生成AI×セキュリティが共通のテーマになっていることです。
主な研究テーマ
| 研究テーマ | 分野 |
|---|---|
| 生成AIによる悪性URL検知手法 | セキュリティ×AI |
| 生成AIのデジタルフォレンジック活用 | フォレンジック×AI |
| Windowsにおける生成AI利用の痕跡調査 | フォレンジック×AI |
| web広告の誤操作誘発対策 | セキュリティ |
| Blocklyを用いたプログラミング学習支援環境 | 教育工学 |
| 薬剤・疾患ペアの関係性解析 | 医療情報 |
セキュリティから医療まで、幅広い分野で生成AIを研究対象にしています。国のサイバーセキュリティ戦略の方向性と重なるテーマも多く、ありがたいことです。
参考リンク
4. 国が本格的に動き出した ── 2026年、サイバーセキュリティ元年
国が動いた
ここで、国の動きを整理してみましょう。
| 時期 | できごと |
|---|---|
| 2025年5月 | サイバー対処能力強化法 成立(能動的サイバー防御を可能に) |
| 2025年7月 | 国家サイバー統括室 内閣官房に設置 |
| 2025年7月 | 平大臣がサイバー安全保障担当に就任 |
| 2025年8月 | 平大臣、東京情報大学で講演 |
| 2026年〜 | 通信情報の取得・分析が開始、本格運用へ |
2025年5月に成立した「サイバー対処能力強化法」は、日本初の能動的サイバー防御を可能にする法律です。これまで「攻撃されてから守る」しかできなかった日本が、「攻撃の兆候を事前に探知して対処する」ことができるようになった。
これは、日本のサイバーセキュリティ政策における歴史的転換点です。
サイバーセキュリティは「成長戦略」
講演では、サイバーセキュリティは守りだけではなく、日本の成長戦略の柱であることが語られていました。
情報大は、すでに取り組んでいた
この流れの中で、改めて気づくことがあります。
情報大は、サイバーセキュリティの能力強化法が成立する前から、この分野に注力してきた。岸本研究室の生成AI×セキュリティ研究。ICC TOKYOでの高校生指導。千葉県警との連携。CTF大会への参加。
国の政策と、情報大の取り組みが重なったのです。
2026年は通信情報の本格運用が始まり、サイバーセキュリティ人材の需要が過去最高に高まる年。その人材を育てているのが、東京情報大学です。
まとめ:母校で起きていること
少し振り返ってみましょう。
- ✓ 大臣が授業で講演してくださった ── 平将明デジタル大臣が「総合情報学概論」で講演
- ✓ 国際大会で教える ── ICC TOKYOで高校生30名にマルウェア解析を指導
- ✓ 最先端の研究 ── 情報処理学会で9名が発表、生成AI×セキュリティが中心
- ✓ 国が制度を整えた ── サイバー対処能力強化法の成立、国家サイバー統括室の設置
2026年、サイバーセキュリティが国家戦略の中心になりました。
その人材を育てているのが、私たちの母校です。
大臣が授業で講演してくださる。国際大会でサイバーセキュリティを教える機会をいただく。学生が学会で研究発表をする。── 母校は一歩ずつ前に進んでいます。
卒業生として、素直にうれしく思います。
編集部より
今回の記事を準備するなかで、改めて母校の近況を調べてみました。デジタル大臣に講演していただける大学になっていたとは、正直なところ驚きました。
在学中には「サイバーセキュリティ」という言葉すらあまり耳にしなかった方も多いのではないでしょうか。母校が時代の変化に合わせて新しい分野に取り組んでいる姿は、卒業生としても励みになります。
皆さんの近況や、母校に関する情報・ご感想がありましたら、ぜひ校友会までお寄せください。卒業生同士のつながりを、これからも大切にしていけたらと思います。
── 東京情報大学校友会 編集部
次号は2026年4月号をお届けする予定です。
何か母校に関する情報やご要望があれば、校友会までお寄せください。
本記事は、東京情報大学公式サイト、各種報道などを参考に作成しました。