東京情報大学
学長 鈴木 昌治


東京情報大学
学長 鈴木 昌治

令和4年4月25日

東京情報大学校友の皆様へ

 国内で新型コロナウイルスの感染が確認されてから,約2年の歳月が流れましたが,今もって感染の終息の兆しすら見えません。多くの学生が不安をかかえ,支援を必要としている中,校友の皆様から「東京情報大学『修学支援募金』(新型コロナウイルス感染症拡大に伴う学生支援募金)」に多大なるご支援を賜りました。心から感謝申し上げます。 
 本学は,引き続き新型コロナウイルスの感染防止にしっかりと取り組み,①学生と教職員の健康と生命を守ること,②学生の教育を止めないことに全力を傾注してまいります。 

 さて,日本政府は,人類がこれまで歩んできた狩猟・農耕・工業・情報社会のその先にある第5の新たな社会の到来を見据えてSociety5.0という考えを提唱しています。インターネットなどの仮想空間におけるビッグデータを人工知能(AI)が解析し,高付加価値を現実空間にフィードバックする,経済発展と社会的課題の解決を両立させる人間中心の社会です。経済産業省は2030年にSociety5.0を中心になって支える,IT人材が59万人不足すると予想しています。 
 総合情報学部は,Society5.0と言われる超スマート社会を支えるIT関連分野の人材を育成するため,情報システム・数理情報・社会情報の3学系と,それぞれの学系下に全部で14の研究室を設け,実社会の課題解決に役立つテーマを追求する多彩な学びの場を提供します。 

 本学は,創立30周年を迎えた2017年に,急速に進む我が国の超高齢社会において高度な実践能力を持ち,情報化社会における地域医療に貢献できる看護職の育成を目指して看護学部を開設し,教育研究活動を始動させました。
 これからの医療体制は,病院から在宅へとシフトが進み,住み慣れた地域での暮らしが続けられるよう,住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築が求められています。そこでは,情報通信技術を駆使した遠隔看護システムの活用などが重要性を増してくることから,超高齢社会に対応する看護師養成は,情報学の教育システムを持つ本学こそが担うべきであると考えます。 
 本学部では,「情報の活用・発信力」「職業人としての基礎力」「現場から学ぶ力」の3つの能力の養成を軸に,地域とともに歩む,未来を切り拓く次世代の看護師を育成します。 

 本学は,これからも社会全体の構造変化を想定し,次のステージを見据えた人材の育成に努めてまいります。校友の皆様におかれましては本学の取組みをご理解いただき,今後ともご指導,ご支援を賜りたくお願い申し上げます。